静か

仕事が始まった。
集中できない自分がいる。
二ヶ月前のノートを見ると、
ほとんど全ての情熱を仕事に傾けていたことを思い出す。
今は、考えることといったら、彼のことや
自分の今後についてばかり。
揺らぎまくっている。
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ふんぎりがつかない。
大きな波風が立つこと。
生活が大きく変わること。
人を傷つけること。
怖い。怖い。
少しずつ踏み出そうとはしているけれど。
ああ。
彼と一緒にいたい。
彼の背中を見て、
彼が教えてくれる本を読んで、
彼のくれる言葉を聞いて、
一緒に過ごしたい。
自分の好きなことと、
彼の喜んでくれることをして、
過ごしたい。
これは、依存だろうか。
こういう望みは、不健全だろうか。
また、うまくいかないだろうか。
わからないけれど。
永遠はもう望まない。
一瞬、一瞬を、大事にしたい。
この一瞬は、過ぎ去るけれど、
確かに経験した一瞬なのだ。
永遠にそばにはいられなくても、
素晴らしい一瞬をくれる。
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疑心暗鬼になりそうになる。
嫉妬、束縛。
自分で驚くほど、急に燃え上がる。
でもその必要はない。
ないと信じるべき。
本当に。
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来週で、一区切りつく。
父は遠くへ。
実家は売却へ。
自分のものは、全て自分の手元へ。
これはある意味、楽な生き方かもしれない。
私はもうどこへも帰らなくていい。
誰にも気を使わなくていい。
静かに、静かに、心に耳をすます。