おいしいもの

カード紛失騒動で動揺していて
まともな食事をとれていなかった。
頂き物のクッキーやらアーモンドやらを
時折パリポリ食べて飢えをしのいでいた。
切羽詰まるとご飯の準備なんてしてられない。
でも、そのせいで悪循環を招いていることに気づいた。
お腹が空いて、イライラして、かえって不安定な気分になる。
気持ちを落ち着かせるためにも、
昨夜はきちんとご飯をたいて、
お味噌汁とおひたしと豚肉のやいたものを食べた。
元気が湧いてくる気がした。
そして今日、再び銀行へ行った。
カードを悪用されていないか、確認のため。
結果は、何事もなかった。
よかった。。。。
今度からは、何か事件が起こっても、
自分にできる最善のことをした後は、
人に何を言われようと
グズグズ考えても仕方ないんだし、
きちんと食事を摂ろうと思う。
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昨夜、おいしい晩御飯を食べ終えて、
ドンちゃんへの和風バースデーカードを作成していた時のこと。
時刻は9時半過ぎ、友達から電話がかかってきた。
珍しいなと思い出てみると、気の強い彼女が泣きそうな声で電話に出た。
どうやら外にいるらしく、少し騒音が聞こえる。
怖かった、本当に怖かった、という彼女。
どうしたのか尋ねると、
今、電車内でとても怖いことがあったという。
もう電車は降りて家に着きそうだというので、
とりあえず安心して話を聞いた。
彼女が言うには、
仕事帰りで遅くなったので、電車にはほとんど人がいなかったらしい。
そして、席もほとんど空いているのに、
なぜか、彼女の向かいを選んで
背の高い太った黒人の男が座った。
男は、ブツブツいいながら、
今にも殴ってきそうな素振りをし始めたらしい。
彼女は怖くて動けなくなり、
人がいないので助けを求めることもできず、
ただじっとしていた。
そして自分の降りる駅に着くや、すぐ降りて
逃げてきたらしい。
怖くて、誰かに話さずにいられなくて、すぐ電話してきたんだとか。
ここへきて初めて、命の危険を感じたと言っていた。
もう、仕事が残っていても遅く帰るのはやめる、とも。
私も話を聞きながら震え上がった。
何事もなくて、本当によかった。。。
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親しくしていた、すでに帰任した女性を思い出す。
ほんわか平和に暮らすその人が、時々心配だった。
ここが経済が安定して治安がいい街とはいえ、
独逸は移民大国でこの街にも移民はたくさんいる。
駅を見ると朝から夕方にかけては行儀のいい独逸人の割合が多いが、
夜になるとその割合がぐんと下がり、
人気のあまりない駅に素行の悪そうな移民ばかり目につく。
そして、亜細亜人はどうしても目立つ。
暴力を振るわれないにしても、
明らかにバカにしたような感じでニイハオと話かけられることは日常茶飯事。
こんな場所で、亜細亜人女性が一人で暮らし、働いていくのは
危険だと感じることが多々あった。
彼女は何事もないままかえっていったが。。。
今回のことで、友達と、夜遅くは一人での外出は避けようと約束しあった。
何かあってからでは遅いのだ。