失恋

数週間前。
どんちゃんの実家に初めて招いて頂いた。
その日、どんちゃんは彼の人生を揺るがす二つの災難に見舞われた。
一つはここに書くわけにはいかない。
ただ、その災難のせいでどんちゃんは現在、不自由な生活を送り、
郊外にある実家を出て職場近くに引っ越そうかと考えているほどだ。
そしてもう一つは。。
どんちゃんは失恋を経験していた。
観光中は明るく振る舞っていた彼だが、
家でまったりしていた時、
彼は失恋のことを打ち明け始めた・・。
「○○に彼氏ができた。ひどい一週間だった、人生は難しい・・・」
と冗談ぽく話すどんちゃん
彼の恋の相手は、日本人の女性であった。
彼がこの三月に日本旅行をしたのは、
彼女に会うという目的が80%程閉めていたのではと私は睨んでいる。
が、しかし、彼女には恋人ができてしまったようだ。
ひどい災難の中、私たちを連れて観光し家に呼んでくれたどんちゃん
優しく細やかで賢いどんちゃんに、幸(主に恋愛面の)あれ。。。
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縫い物ブームがきている。
6月は縫い物の月だったと言っても過言ではないほど。
新規に布屋を四店も開拓し、
小物作りに精を出す毎日・・・。
料理、掃除、語学をほっぽり出して。
高い布を買っては誰のためでもなく自己満足のために、
ティーコゼーやらランチョンマットやらを作る、作る。。。
手縫いだから時間かかる。。。
楽しいわ〜。
楽しいことすると、夫にも優しくできる気がする。
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縫い物をしていて、初心者なので、
どういう縫い方がいいか考えながら試行錯誤している。
一度失敗したら、改善策を考えて、トライしてみる。
そういうことを繰り返していると、時々、
脳みその奥底の方から、むかーしの記憶が蘇ってくるのだ。
小学校中学年の頃、母に縫い物を教わった記憶。
もう、ずーっと思い出すことのなかった記憶。
野菜の柄の巾着を縫った。
母も手芸が好きで、和服や洋服、小物など何でも作れた。
私は母から巾着の縫い方を一度教わって、きっとすぐ全て忘れた。
そして今、自分で考えながらやって、最良の方法を考えると、
母から教わった方法に辿り着く。
あれ、なんか覚えのあるやり方だな、と。
とても懐かしい。
もっと、思い出というのはたくさんあるはずなのに。
歳を重ねるごとにどんどん忘れて行く。
忘れて行くから、生きていけるのかもしれないけれど。。。