淑玉

すげーぜ。
眠い。

毎月その日が近付くと
意識してなくても気持ちが落ち込んでくる。
そんなものか。
カーネーションの入った花束を買った。
もうすぐ母の日だから。
母は特段カーネーションをすきではなかったけれど
定番のものにこだわる私は
毎年カーネーションをあげてた。

一番最初に母の友人から届いた花は
あとからきたどの花よりも綺麗で
中でも一番美しいその花の名前が
トルコキキョウだと後から知った。
母を想ってくれることが嬉しくて
花が届く度に慰められる思いがした。
トルコキキョウにも慰められた。
本当に美しい花。
けれど自分で買うことはもうないだろう。
悲しい花として自分の中に定着してしまった。

大きな額の中の母を見て不思議になる。
なぜそんな所で笑っているんだろうと。
本当に。不思議だ。
ついこの間まで元気に笑っていたのに。
どこへでも一緒に行ったのに。
本当に。憎まれ口をききあってたのが昨日のことのようだ。
会いたいなんて言うことが滑稽に感じるくらい。