棚田

自由に生きたい。
何物にも縛られず。
私にはそれができるはず。
だってもう失うものがない。
何も持っていないんだもの。
でも、情けないことに、
一人になることを考えた時、怖気付いた。
この歳で始める一人暮らし。
風邪や病気でも看病してくれる人はいない。
怖い怖い怖い。
甘ったれな自分に支配される。
しかし一人で暮らすことはとてつもない自由だ、
解放だ。
孤独は本物の自由。
得難い幸福。
私はもっと学ばなければならない。
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どうしようもなく惹かれる。
本当に。
孤独に生きる背中。
思うままに生きる背中。
何にも染まらない。
自分だけの道を行く。
思ってくれているのも知っている。
今、誰といるのか知りようもないけれど、
本当に一緒にいたいのは私なのだ。
この思いがどこまで沿い続けるのか。
なんなら、明日たち消えても不思議じゃない。
そのくらい危うい。
なのに、矛盾するけれど、確かでもある。
誰か答えを教えてくれればいいのに。
そうしたら、苦しくないのに。
ああでも自分で決めたように生きたい。
夫も母も父も兄も彼も、
誰も関係なく、誰にも支配されず。
自分だけの道を生きたい。
暗かったり悲しかったり寂しかったりしてもいい。
楽しいこととか嬉しいこともたくさんあるなら。