羨ましいなんて
比べても仕方がない。
そんなことはわかっている。
もうさすがに人前で泣いたりはしない。
それでもふいに涙が溢れた。
人を羨むことは悪いことだと
祖母の家の壁に飾ってある皿に書いてあった。
確かに無意味で生産性はないけど。
母と同じ年代のその女性が
愛おしそうに赤ん坊を寝かせてる姿をみて
羨ましいと思わずにはいられなかった。
よく笑うその女性たちと母が
友達になれただろうなと思わずにはいられなかった。

よくない。
あの気配を感じる。