サムデイ

ワンデイじゃなくて、サムデイの間違いだ。
気づいていながら、指摘してくれなかった人がいるはずだ。
私の友人は優秀な人が多いんだから。
もう。

昔、大好きな男の子がいた。
今思えば、あれが初恋だったのだと思う。
いわゆる本物だった。
15歳の時。
その子のことが好きすぎて、
生涯を共にするなら彼しかいないと思った。
私の想いは叶わなかった。
それでも、いつか、一緒になりたいと願わずにはいられなかった。

私は数年前からブログを書いていて、
心の内を人様にさらけだしてきた。
よくそんな見苦しいことできたもんだと思われているかもしれない。
でも、やめられない。
心の露出狂と呼んでほしい。
ブログは私にとって特別な場所だ。
その特別なブログに、
願いを込めて、
いつかイチョウの木の下で
というタイトルをつけた。
(つもりだった)

イチョウも私にとって、特別なものの一つだ。
人生で一番病んだ、
大学二年生の春、
何一つ生活に喜びを見出せなかったのに、
大学のイチョウ並木だけは信じられないくらいくらいキレイで、
毎日通るのを楽しみにした。
それまで植物を美しいと思ったことなんか一度もなかったのに。
イチョウがキレイに色付いた頃に、何度か母のと訪れた。
イチョウの木の下で母を写した写真もある。
だからイチョウは特別な存在。

いつか彼の隣が私の居場所になったら
一緒に大好きなイチョウ並木を歩きたかった。
とうとう叶わなかったなぁ。
あれから10年。
区切りをつけられたらと思っていた。
そして区切りはついた。
結婚相手が見つかった。
彼以外で初めて、
一生そばにいたいと思う相手ができた。
すごいことだ。
今の彼を好きになって思うのは
やっぱりあの人のことを本気で好きだったなということ。
今も忘れない。
たぶん一生忘れない。
今も彼は私にとって特別で大事な人。
私にはもうすぐ旦那さんになってくれる人がいて
もうあの人に依存したりする必要がないぶん
昔の純粋な気持ちのまま
思うことができる。
恋人ではなくても大切な人。